公開質問1:日本低フォドマップ食が広がらない理由

Office Uno Column
 

 
低フォドマップ食に関して以下の質問がありました。
それについて、回答します。

<質問>
low fodmapについて質問です。もしすでに以前の記事で述べられていたらすみません。
オーストラリアをはじめ欧米などの国ではIBSにはlow fodmap食が有効ということが医療機関で浸透しているようですが、なぜ日本ではまだまだ知られていないのですか?


<回答>

日本で低フォドマップ食が浸透しない理由について、考えられるのは以下です。

1.日本人の性格
 日本人は、〇を食べないで健康になるという発想がなく、〇を食べて健康になるという発想を持つ民族ではないかと最近思っています。日本民族は、世界中のどこの民族も食べないであろうと思われる「ナメコ」「ホヤ」まで、食べて生きてきた民族であり、食べて死ぬかもしれないフグまで食べてきたのです。ですから、食べて、直接死ぬことのない食べ物について、「それは良くない」と言われても、まったくピンと来ないのだと思います。そして、江戸時代以前に何度も、「飢饉」になっても、生き延びた日本人の遺伝子の中には、とにかく、「食べて健康になりたい」というものが刷り込まれているのだと思います。

2.低フォドマップ食はお金にならない
 医学研究も、結局、「〇薬が有効である。」という結果によって、その薬が売れることを目的としており、当該薬に関連する製薬会社が研究資金を援助する仕組みになっています。薬も何もいらない、ただ、低フォドマップ食にするだけで治るという、治療は製薬会社にとって何の魅力もなく、不愉快であり、同時に、そのような研究をしようとする研究者は日本には、殆どいないでしょう。

3.栄養士の問題
 低フォドマップ食は、オーストラリアの栄養士がギブソン教授と一緒に開発したもので、その後、世界中の栄養士に受け入れられ、栄養士が中心になって、その指導を行っています。日本の栄養士にそのような動きは全くありません。そればかりではなく、日本人の89割が乳糖不耐症であること栄養士は知っているはずですが、日本の栄養士団体には、「牛乳飲料」を推進し、学校給食での牛乳飲料に何も疑問も持たない人が多いのです。日本で、病院に入院すると、栄養士は何も疑問も持たず、毎日、必ず牛乳を出します。

4.マスコミの問題
 日本のテレビのCMをみればわかるように、CMの企業には高FODMAPを販売していることが半分以上です。テレビの健康番組のスポンサーも、同様です。つまり、「高FODMAP」をやめましょうというような番組は作成することが出来ない状況が日本にあります。(このことについては、生命の危険があるので、これ以上書けません。)

5.行政の影響
 行政は、発酵性食品が「お腹の調子を整える」として、健康食品として認定してきました。しかし、そのような食品は、低フォドマップ食と相反するものです。行政の立場に立てば、今更、それは違っていると、言うことは出来ないでしょう。そして、低フォドマップ食の普及は、日本の食品の大企業や農業団体にも大きなマイナスになるのは確かであり、そのようなマイナス経済効果を行政がこころよく思うはずもありません。

 以上から、日本において、「低フォドマップ食」が欧米のように市民権を得るには、困難な状況であると言えます。


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